今日は秩父宮ラグビー場にラグビー大学選手権3回戦明治大学対東海大学の試合を見に行ってきました。
東海大学は以前のブログにも書きましたが、今年は関東大学リーグ戦(大東、法政、東海など)で苦戦を強いられ、最後の最後に大学選手権出場を3位で掴んだ状態。一方の明治大学さんも関東大学対抗戦(早慶明など)で2敗し、3位で出場ということで両校ともにここまでいまいち本領発揮できていない不完全燃焼のような状態で臨んだ一戦でした。
試合は東海大学が先制トライを挙げリードするも明治大学さんが徐々に力を発揮し、最終スコア50対17で明治大学さんが見事に勝利を収めました。写真は試合終了後にバックスタンドの東海大学応援席に一礼をする東海大学ラグビー部のメンバーです。
東海大学は故障者が多発した関係などでなかなか今年は調子が上がらなかったのですが、今日は一番悪い10月中旬~11月下旬の時のラグビーに比べ、前で相手を止めるディフェンス(タックル)が出来ており、とても大きな成長が見られました。個人的にも明治大学さんに今年勝利するには「先制」して相手を慌てさせつつゲームメイクを行い、最終的にロースコアの接戦にすることが勝つための唯一の方法だと思っていたので、途中まで良く健闘したと思います。
ラグビーって結局はディフェンスの差で勝敗が決まる場合が多く、関東大学対抗戦グループに対し、ここ数年関東大学リーグ戦グループが劣勢であることの一番の要因はこの「ディフェンス」の差だと私は思っています。もちろん攻撃(オフェンス)の戦術も重要なのですが、ラグビーってキックオフした側が有利なスポーツなのでどこかで止められなければただのノーガードの打合い(けんかラグビー)になり、確実な勝利は得られないスポーツです。したがってディフェンスは非常に重要であり、ディフェンスにしっかり対応し、相手ボールがこちらボールに代わる瞬間(これをよくアンストラクチャーの状態なんていいます)を確実に捉えて一気に攻め立てることが、ゲームを優位に進める大きなポイントの1つとなります。今日の試合も前半はしっかり前に出てタックルできていたのですが、後半早々にタックルの要である背番号6番FLの薄田選手(体育学部3年東海大仰星高)が負傷交代してから徐々に点差が開いてしまいました。
それにしても明治大学さんはさすがですね。メンバーの名前を見ると高校日本代表候補がずらりと並んでいるのですが、それだけでなく組織としての機能が素晴らしかった。とくに東海大学の得意なモール攻撃に対するディフェンスは完璧でこれを東海大学は封じられたことにより、得点が伸びなかったのは東海大学の大きな敗因の1つだと思います。また明治大学さんと言えば「重戦車」ですが、スクラムも非常に強かったです。あと明治大学さんの背番号12番CTBの伊藤選手の相手ディフェンスを抜けるときのステップは大学レベルを超えていると思いました。
東海大学ラグビー部は本日で今年度の活動が終了してしまいました。4年生の皆さんは本当にお疲れ様でした。目標である大学日本一は届きませんでしたが、このやりきった経験が長い人生でいつか役に立つと思います。3年生以下の選手は今回のように短期間で修正すべき所を修正できたこと、強豪相手に途中前半までゲームメイクできていたことなどを自信にして、また来年度、頂点を目指してほしいと思います。