今日は「数学」を紹介します。数学といっても「数学Ⅰ・A」「数学Ⅱ・B(・C)」「数学Ⅲ」(旧課程ではCは無かったが新課程ではCが加わっている)の科目があるのですが私は「数学Ⅰ・A」(社会と同じく旧課程版)のみを勉強しました。
紹介する前に大学共通テスト数学の特徴をまずは述べます。
1.内容は教科書レベルで難関私大や難関国立大の二次試験で問われるような難しい内容は問われない
2.ただし、試験時間(「数学Ⅰ・A」は70分)がボリュームのわりに短く、時間が無い(つまりスピードが求められる)
3.センター試験や他の私立大学の問題などとの最も大きな違いは、「問題の問われ方」が特殊な点であり、その結果問題文が長く複雑になってる。(たとえば三角比を用いた図形の問題では実際の測量を題材にした内容であったり、確率の問題ではウィルス検査の判定を題材とした内容など少し特殊な問題がしばしば出されている)
次に私が実施した内容を紹介します。上述の通り、正確さだけでなくスピードや特殊な問われ方になれておくことが高得点を得るためには必須となります。
①基礎レベル
教科書にある基礎のおさらいと少し発展させた内容の演習として「チャート式大学共通テスト対策数学ⅠA+ⅡB(数研出版)」がおすすめです。これは昔からあるいわゆる「チャート式」の大学共通テスト対策用の参考書で、一般的なチャート式の難易度は昔から「黄→青→赤」に順ですが、この本は「黄→青の初期」くらいの難しさかと思われます。問題が共通テストに準じているので、基礎固めと大学共通テスト数学に対する「最初の一歩」にたいへん適しています。
②実践演習
①で基礎を固めたら、大学共通テスト特有の問題に慣れる必要があります。そういう意味で「きめる!共通テスト数学Ⅰ・A(Gakken)」は超おすすめです。理由は共通テストの試行問題や過去問を元に「素早く正解を出すポイント」が明確に示されているからです。具体的には大学共通テストの数学は「誘導形式」(問題文の誘導に沿って穴埋めに応じる形式)、「会話文形式」(AさんBさんの会話を読みながら一緒に考えていく形式)、「分析形式」(与えられた条件・情報を分析して解く形式)、「実用形式」(測量など身の回りを題材にした形式)、「ICT形式」(コンピュータにある条件を入れて得られたグラフについて考える形式)の5つに分けられるのですが、各形式における解法のコツが明確に書かれています。この本が私にとっては最も役に立ちました。
③仕上げ
赤本や各予備校が出している模試形式の問題集をひたすら解いて慣れます。私は独学だったので、「短期攻略大学入学共通テスト数学Ⅰ・A(駿台文庫)」を仕上げました。この本は駿台予備校の模試でだされた良問を編集した本なので、①と②の成果を確かめるのに非常に有効でした。
私が実施した内容は以上です。繰り返しになりますが、最も役に立ったのは「きめる!共通テスト数学Ⅰ・A(Gakken)」です。数学Ⅱ・Bなど他の科目も同シリーズが出ていますので参考にしてみてください。数学は昔の感覚からいくとチャート式のレベル(黄→青→赤)を順に仕上げていけば伸びると思われがちですが、おそらく青チャートレベル(GMARCHや関関同立など偏差値60超レベル)を丸々1冊仕上げたとしても共通テスト特有の問題に慣れることは出来ないと思います。そのくらい特殊なので、大学共通テストの数学を受験される方は大学共通テスト対策に特化した参考書を1冊仕上げることを是非おすすめします。