技術士試験でも施工管理技士試験でもその他すべての試験にはだいたい「過去問」が出ています。「過去問」を解いてみたり分析することは非常に大事です。なぜならば「敵を知り己を知る」と言われるとおり、まずは「敵を知る」をしなければ、どのように勉強を進めたら良いのかわからないからです。ここまでは「当たり前だ」と言われる内容ですが、今回私がお話ししたいのは「過去問に頼り過ぎるのも良くない」ということです。
「過去問に頼り過ぎるのも良くない」ということについて、事例を元にお話します。
よく技術士などの受講生から「過去問を暗記すれば良いですか?」という質問を受けます。答えは「No」です。書き方やまとめ方など合格者の論文を見ると参考にはなりますが、技術士試験の論文や施工管理技士の論文は受験者本人の経験に基づいた見解であり、100人いれば100人の解答があるように正解も1つではありません。仮に他人の論文を暗記したとしてもおそらく時間制限のある本番試験で、その内容を「自らの答え」としてまとめることは不可能だと思います。仮にかけたとしてもまとまりのない文章となり合格にはほど遠い内容になる可能性が高いと思います。
「過去問」の分析は大事です。しかし単なる知識の詰め込み(暗記)ではなく、試験本番で出題者が意図する問題に対し、自らの経験を元にまとめ上げる練習をしてください。論文を伴う試験は「考えさせる試験」であり、学生時代の受験勉強で求められた「暗記」ではないという点に注意してください。そう心がけて学習に励むことにより、試験本番で予期せぬ問題が出されたとしても柔軟に対応ができるはずです。
ちなみに、、、私が保有する資格の中で過去問が謎だった試験は「職業訓練指導員試験」ですね。この試験はほぼ過去問が出回っておらず、テキストの繰り返し読みながら、頭に入れ試験に臨みました。